@article{oai:hokurikugakuin.repo.nii.ac.jp:00000303, author = {小林, 正史 and 徳澤, 啓一 and 長友, 朋子 and 北野, 博司}, journal = {北陸学院短期大学紀要, Bulletin of Hokuriku Gakuin Junior College}, month = {Apr}, note = {東北タイと北部タイは蒸したもち米を主食とするなどの共通点がある一方、土器作り技術においては叩き成形の入念さや覆い型野焼きの密閉度など違いが顕著である。両地域の土器作り技術の違いを生み出した要因を明らかにするため、自然環境、農作業スケジュール、男女の分業、土器生産規模、土器作りの生産性(1日当りの製作個数)、土器作りコスト、土器の種類などを比較した。その結果、以下の点が明らかとなった。第一に、乾季に農業ができない東北タイでは、土器作りが集中的に行われる乾季は農閑期であるため、男性が積極的に土器作り(原材料の入手、土練り、野焼き、販売)に関与できる。都市近郊型の北部タイに比べて、付近に定職や賃金労働の機会が得にくいことも、男性の土器作りへの関与を強める要因となっている。一方、男性の関与が少ない北部タイ・ハンケオでは、制作者である女性が素地作りから焼成までの作業を行い、女性には負担が大きい(東北タイでは男性の役割となっている)原材料の入手は購入に頼っている。この結果、薪燃料の入手や野焼き作業に男性が関与する東北タイでは大規模な薪燃料多用型の覆い型野焼きが採用されるのに対し、北部タイでは男性の関与がなくとも行うことができる薪節約型の小規模な野焼きを採用している。第二に、東北タイにおいて大規模な薪多用型野焼きが採用されるもう一つの理由として、乾季集中型の土器作りのため雨季対策を施す必要がないことがあげられる。このように、両地域の土器作り技術の違いは自然環境の違いが強く関連している。}, pages = {219--276}, title = {北タイと東北タイの土器生産様式の違いを生み出した背景}, volume = {39}, year = {2007} }